【備忘録】
【タイトル】「怒り」
【上映】2016年9月17日
【原作】吉田修一
【監督】李相日
【あらすじ】
ある夏の暑い日に八王子で夫婦殺人事件が起こった。 窓は閉め切られ、蒸し風呂状態の現場には、『怒』の血文字が残されていた。 犯人は顔を整形し、全国に逃亡を続ける。その行方はいまだ知れず。 事件から一年後。千葉と東京と沖縄に、素性の知れない3人の男が現れた。 殺人犯を追う警察は、新たな手配写真を公開した。 その顔は、出会った男に似ていた。 いつしか交際を始めた愛子と田代。 二人の幸せを願う洋平であったが、 前歴不詳の田代の過去を信用できず苦悩する。 同居を始め、互いの関係が深くなっていく優馬と直人。 しかし直人の日中の不審な行動に優馬は疑いを抱く。 ある事件をきっかけに心を閉ざした泉と 彼女を救えなかったことに苦悶する同級生の辰哉。 親身に支える田中であったが、無人島で暮らす彼の素性を誰も知らない。 愛した人は、殺人犯だったのか? それでも、あなたを信じたい。 そう願う私に信じたくない結末が突きつけられる―――。
Filmarksから引用
テーマ?みたいなのは愛する人を信じる事ができるのか。なのかもしれないが、最近、気がついた。これは「不条理」なんだと。
不条理を数えてみよう。
自分達ではどうにもならない「不条理」への怒り。
田代は父の借金取りから逃れる。愛する人が出来たとしても、犯人と疑われ、悪いのは自分ではないのに。
これも考えてみれば、「不条理」
泉が米軍に襲われる。のもやっぱり「不条理」なんですよ。
田中(山神)の殺人の動機が分からなかったけど、私なりの解釈は、あれですよ、カミュの「異邦人」のムルソーがさ、太陽のせいにしちゃうじゃん。
世の中不条理だよな。って。
人が死んだって、本当は悲しまなくていいし、人間も不条理に生きてみたっていいのではないか?自ら不条理を実践してみたっていいのではないか?と。
「太陽がまぶしかったから」