奄美大島の風習に「ナリムチ」があります。
祖父母の家では恒例でして、餅飾りを手伝ったものです。小正月前日の1月14日に行われます。で、18日には「ひっきゃげ」と言って、ナリムチを片付けた後に蒸したさつま芋と一緒に練り上げて食べるんだそうです。ですが最近では食べる方も少ないとか。
鹿児島では「メノモチ」というらしい。奄美だけの風習だと今まで思ってたわー。
鹿児島→メノモチ
奄美大島→ナリモチ(ナリムチ)
ここのところ、やる家庭も少なくなったのでは?とおもいつつ、八百屋で並べられているナリムチを見ていると懐かしくなり、買ってみました。
中原商店さんに飾られたナリムチ達↓
ほんと、きれいなんですよ。
リュウキュウエノキ、またはブブの木に食紅で色付けされた4色の餅を張り付けるだけ、という簡単な作業で終了。餅も出来上がった状態で販売されていることもあり、これなら気軽にできそう。
我が家には床の間も墓も仏壇もないので適当にタンスの上に配置。
発色がいいですねー
でーきーたー!
これで無病息災、五穀豊穣、商売繁盛などを願うそうです。
薩摩藩の風習が伝わったとかで、切れば切るほど枝が伸びるブブキには、家がたくさん栄えるように、餅花には餅のようにたくさんお金が成りますように。の意が込められているんですね。
そして驚いたことに、この似たような風習は、奄美や鹿児島だけではないんです!
長野や飛騨高山のあたりで「飾花」「花餅」というそうでヤナギの木に餅をつけて稲穂が垂れた様子を表し、豊作を願います。
東日本一帯では「繭玉」(まゆだま、まゆ玉、マイダマなど)の風習があり、こちらは養蚕と関係があるようです。
餅を蚕の繭の形に見立てて、「蚕の安全を祈り、良い繭ができるよう願う」意味があるとか。南九州では「めのもち」と言われ、これは「まゆ(め)のもち」。
いやー知らなかった。。